2016年エクアドル地震で被災した漁村チャマンガにおいて、スペインのカタルーニャ国際大学の学生らを中心にワークショップが行われ、その一環で壊れた階段の修復ワークショップを行った。この階段はチャマンガの中心部に位置し、震災前は住民の人たちの生活動線であると同時に、井戸端会議やちょっとした集まりが開かれるにぎやかな場所だった。 しかし、震災後は人があまり通らなくなってしまい、階段自体も放置されて荒れ果てた状態だった。こうした状況から、階段を修復し再び公共の場として活用することを提案した。

また、階段をただ修復するのではなく、貝殻を用いることで、少しだけシンボリックな場所にするとともに、施工に様々な人（特に子どもたち）が参加できるようにした。チャマンガでは貝がよく採れ、貝殻がそこら中に捨てられている。その貝殻を集めてきて、色を塗り、コンクリートに貼り付けることで再び階段を賑わいのある場所にすることを目指した。