チャマンガの工房
The workshop of Chamanga
エクアドル、チャマンガ
用途:工房
設計期間:2019-2020
建設期間:2020.02-
設計・建設:MINGAYA collective(両川厚輝、川崎光克、本田圭、筒井伸、いとうともひさ、坂村大介、杉浦匡、河村佳萌、寺田亮、小串マルセロ賢司)、チャマンガの人々、PUCEの学生、ペデルナレスの人々
チャマンガの工房
The workshop of Chamanga
エクアドル、チャマンガ
用途:工房
設計期間:2019-2020
建設期間:2020.02-
設計・建設:MINGAYA collective(両川厚輝、川崎光克、本田圭、筒井伸、いとうともひさ、坂村大介、杉浦匡、河村佳萌、寺田亮、小串マルセロ賢司)、チャマンガの人々、PUCEの学生、ペデルナレスの人々
2016年エクアドル地震で被災した漁村チャマンガで住民の人たちと共に「ミンガ」をしながら地域に開かれた工房を建設した。ミンガとは、アンデス地域の先住民であるケチュアの人たち由来の文化で、協働作業を意味する。誰かが家を建てる時に隣近所も総出で手伝うといったような、日本で言えば結や普請に近い文化である。このミンガを現代の文脈に合わせながら、現地の住民たちをはじめ、日本から参加したミンガヤ・コレクティブのメンバー、エクアドル国内の学生、近隣地域の大工や職人たちと一緒になって実践し、地域の工房を建設した。
この地域工房の担い手の中心は現地の若者たちだ。チャマンガでは震災後、職を失った若者たちが麻薬取引に巻き込まれるケースが後を絶たない。そこで工房によって若者たちの仕事や居場所を作ることで、そういった犯罪に手を染めてしまうことから防ぐことを目指した。
地域工房の役割は主に二つある。一つ目は、工房内で家具などの製作を行うこと。二つ目は、工房にストックされた材や工具を用いて、地域の建物の修繕や増改築などを行うことである。チャマンガでは震災後、住民たちが自ら手を取って壊れた家を直したり新しく小屋を建てたりする姿が見られた。地域工房では、こうした住民たちの建築する力を支えるための環境づくりを目指している。